廃車の買取相場は車種・年式でどこまで変わるか

廃車の買取相場が車種と年式でどう変わるかの図解。小型車・ミニバン・SUVの3台を並べ、相場が高め・中間・抑えめに分かれる様子を示している

本ページはプロモーションが含まれています。

廃車の買取価格は、中古車の相場表のように「この車種なら何円」と決まっているわけではありません。同じ車でも、時期と業者によって金額が変わります。

ただし、金額が何で決まるかには明確な仕組みがあります。ここを理解しておくと、提示された金額が妥当かどうかを自分で判断できるようになります。このページでは相場の決まり方と、状態別の目安、そして実際の金額を知る手順を整理します。

目次

廃車の買取相場は何で決まるか

廃車買取は、中古車として再販することを前提にしていません。解体したあとに何が残るかで価値が決まります。収益の出どころは大きく3つです。

スクロールできます
収益の出どころ何で金額が変わるか相場の動き方
金属素材(鉄・アルミ・銅など)車の重量金属の市場価格に連動して上下します
中古部品車種と年式(同じ車が国内にどれだけ走っているか)需要のある車種は安定します
海外への輸出車種と仕向け先の需要為替と現地の需要で変わります

ここが中古車買取と決定的に違う点です。中古車の査定では走行距離や内装の状態が価格を左右しますが、廃車買取では「重さ」と「その車の部品を欲しい人がいるか」が金額を決めます。

だからこそ、走行距離が長い車や動かない車でも金額がつくことがあります。仕組みの詳しい説明は廃車買取の記事で扱っています。

金属素材の価格は変動します

乗用車1台にはおよそ1トン前後の金属が使われています。この鉄やアルミには市場価格があり、時期によって上下します。同じ車を同じ業者に持ち込んでも、半年後には金額が変わっていることがあるのはこのためです。

つまり「去年、知人の車が○円だった」という話は、そのまま今の目安にはなりません。金額を知りたい場合は、今の時点で見積もりを取るのが唯一の確実な方法です。

車のスクラップ価格は買取額の下限をつくります

解体したあとに金属素材として売られるときの価格を、一般にスクラップ価格と呼びます。これは車種や年式ではなく重量で決まります。重い車ほど素材としての額は大きくなります。

この金額があるために、動かない車や部品が使えない車でも、値がつく余地が残ります。買取額の下限をつくっているのがこの部分です。

ただし注意点があります。スクラップの相場を調べても、自分の車の買取額にはなりません。理由は2つです。

  • 業者側の費用が差し引かれます
    引き取り・解体・抹消登録の代行にかかる費用は業者が負担しています。素材の額がそのまま手元に来るわけではありません
  • 素材以外の評価が上に乗ります
    使える部品があるか、輸出の需要があるかで金額は素材分を超えて伸びます。スクラップ価格はあくまで土台です

言い換えると、素材としてしか評価されない車は金額が伸びにくく、部品か輸出のどちらかに需要がある車は伸びます。同じ重さの車でも金額に差が出るのはこのためです。この構造は廃車買取のからくりの記事で詳しく扱っています。

同じ車種の廃車でも業者によって金額が違う理由

複数の業者に見積もりを出してもらうと、金額に差が出ます。これは片方が不当というより、業者ごとに得意な出口が違うためです。

スクロールできます
業者の型強みが出る車
解体と素材の販売を自社で行う車種を問わず、重量のある車
中古部品の販売網を持つ国内に同型車が多く、部品需要のある車
輸出のルートを持つ海外で需要のある車種
事故車・不動車を専門に扱う損傷して使用が難しい車

自分の車がどの型と相性がよいかは、事前には分かりません。だからこそ1社だけで決めずに比べる意味があります。ただし、業者の数を増やすほど連絡のやりとりも増えますので、2〜3社を目安にすると負担が大きくなりません。

また、金額の内訳が業者によって違うことにも注意が必要です。次の3点が買取額に含まれているかどうかで、手元に残る金額が変わります。

  • 引き取り費用が無料かどうか
    動かない車は積載車で運びます。無料の業者と、距離により有料の業者があります
  • 手続きの代行費用が含まれているか
    「買取額◯円、ただし手続き代行は別途」という提示のこともあります
  • 還付金を買取額に含めているか
    自動車税や自賠責の返還分を含める業者と、別途返す業者があります

買取額の数字だけを並べて比べると、実際の手取りとは順番が変わることがあります。「最終的にいくら受け取れて、追加の支払いはないか」で比べてください。還付金の仕組みは還付金の記事で解説しています。

車の状態別による廃車買取相場の考え方

金額を断定することはできませんが、状態によってどの方向に振れやすいかには傾向があります。目安としてご覧ください。

スクロールできます
車の状態金額の傾向理由
自走でき、車検も残っているつきやすい部品としても車体としても使える範囲が広いためです
走行距離が長いが自走できるつくことがある距離より部品と素材の需要で判断されます
故障して動かないつくことがある使える部品が残っていれば対象になります
事故で外装や機関が損傷しているつくことがある損傷部位以外の部品と素材に需要があります
水没しているつきにくい電装部品が使えず、素材としての評価が中心になります
大幅に錆びているつきにくい素材としての量が減っているためです
傾向であり、金額を保証するものではありません。実際の評価は車種・時期・業者により異なります。

押さえておいていただきたいのは、「つきにくい」場合でも処分費用を請求されるとは限らないということです。引き取りと解体、手続きを無料で行い、買取額は0円という形もあります。処分費用を払うつもりだった車が0円で片づく、という結果も十分にあり得ます。

事故で損傷した車の扱いは事故車の買取の記事、軽自動車については軽自動車の廃車費用と買取の記事で扱っています。

中古車の査定と廃車買取は基準が違う

「相場を調べても自分の車の金額が分からない」と感じる原因の多くは、この2つを混ぜて考えていることにあります。見ているところがまったく違います。

スクロールできます
評価される項目中古車の査定廃車買取
走行距離大きく影響するほとんど影響しない
年式大きく影響する部品需要の有無として間接的に影響する
内装の状態・においや汚れ影響するほとんど影響しない
外装の傷やへこみ影響するほとんど影響しない
車検の残り影響する還付金として金額に反映される
車両の重量影響しない影響する
同型車が国内に多いか影響する影響する
自走できるか大きく影響する引き取り方法が変わるだけ
傾向を整理したものです。業者の型によって重視する項目は前後します。

中古車の相場表を見て「うちの車は0円だろう」と判断してしまうと、実際には金額がついたはずの車を費用を払って処分することになります。この2つは別の物差しだと考えてください。

車検の残りが金額に与える影響

買取額そのものとは別に、車検が残っていると戻ってくるお金が加わります。実質的な手取りはこのぶん増えます。

自動車重量税は、解体をともなう手続きであれば車検の残り期間に応じて戻ります。普通車(車両重量1.0超〜1.5トン以下・2年車検・エコカー減税対象外)の重量税24,600円をもとにすると、おおよそ次のようになります。

スクロールできます
車検の残り期間戻る重量税の目安
残り18か月約18,400円
残り12か月約12,300円
残り9か月約9,200円
残り6か月約6,100円
残り3か月約3,000円
残り1か月未満対象外
重量税24,600円の場合の概算です。初度登録から13年・18年を超えた車は税額が上がるため、戻る金額も変わります。2026年8月時点の情報です。

これに自賠責保険の解約返戻金と、自動車税の月割還付が加わります。車検を1年以上残して廃車にする場合、還付だけで数万円になることもあります。買取額と合わせて総額で考えてください。

なお、預けているリサイクル料金は解体すると戻りません。使われるべきタイミングで使われるためです。輸出される場合のみ返還の対象になります。

廃車したとき金額がつきやすい車の特徴

あくまで傾向ですが、次のような条件が重なると評価が上がりやすくなります。

  • 国内の登録台数が多い車種
    同じ車を修理する需要があるため、部品が動きます
  • 車体が大きく重い車
    素材としての量が多くなります
  • 海外で需要のある車種
    輸出のルートを持つ業者の評価が高くなります
  • 車検が残っている
    自動車重量税と自賠責保険の返還分が加わります
  • 純正部品が揃っている
    部品単位での需要が見込めます

逆に、部品を外して売却済みだったり、長期間屋外に置いて内装が傷んでいたりすると、評価は下がりやすくなります。ただしこれも金額がゼロになるという意味ではありません。素材としての価値は残ります。

実際の金額を知る手順

相場の記事を読むより、見積もりを1回取るほうが早く正確です。手順は次のとおりです。

  1. 車検証を用意する…車種、初度登録年月、車台番号、排気量が分かります
  2. 車の状態を整理する…自走できるか、どこが損傷しているか、走行距離はどのくらいか
  3. 2〜3社に見積もりを依頼する…同じ条件を伝えて比べます
  4. 金額の内訳を確認する…引き取り費用、手続き代行、還付金の扱いを聞きます
  5. 手取りで比べて決める…提示額ではなく、最終的に受け取れる金額で判断します

見積もりの時点で費用が発生することは通常ありません。金額を聞いたうえで断ることもできます。ただし、キャンセルの扱いは業者によって異なりますので、申し込む前に確認しておくと安心です。

  • 引き取り後に金額が下がることがないか
    現車を見てからの再査定があるのかを聞いておきます
  • 抹消登録の完了を書面で確認できるか
    引き取りだけで登録が残ると、翌年も課税されます

廃車の買取相場に関するよくある質問

走行距離が20万キロを超えていても値がつきますか?

つくことがあります。廃車買取は解体を前提としているため、走行距離が直接の評価軸にはなりません。判断されるのは、使える部品が残っているかと、素材としての量です。中古車としての査定とは基準が違うとお考えください。距離が伸びた車の売却先は過走行車の買取の記事で整理しています。

相場表のようなものはありますか?

公的な相場表はありません。金属の市場価格と部品の需要で変動するため、固定した表を作ること自体が難しい領域です。車種別の金額を掲載しているサイトもありますが、時期によって前提が変わっている可能性があります。実際の金額は見積もりで確認してください。

ディーラーの下取り価格と比べられますか?

評価の基準が違うため、単純な比較にはなりません。下取りは中古車として再販できるかを見ており、再販が難しい車は0円と提示されることがあります。一方、廃車買取は解体後の価値を見ています。下取り0円と言われた車に金額がつくことがあるのはこのためです。

見積もりは電話でも出してもらえますか?

車検証の情報と状態を伝えれば、おおよその金額を出してもらえることが多いです。ただし現車を確認したうえで確定する運用が一般的ですので、提示された金額が最終なのか、確認後に変わり得るのかを聞いておいてください。

時期によって相場は変わりますか?

金属の市場価格に連動するため、変わります。ただし数か月単位の話であり、数日の差で大きく動くものではありません。相場の上下を待つより、書類と依頼先が整った時点で進めるほうが確実です。

廃車の買取相場のまとめ

要点は3つです。

  1. 相場は「重量」と「部品の需要」で決まる…中古車の査定基準とは別物です
  2. 金額が業者で違うのは、得意な出口が違うから…2〜3社で比べる意味があります
  3. 比べるのは提示額ではなく手取り…引き取り費用、代行費用、還付金の扱いを含めて判断します

相場を調べ続けるより、車検証を手元に置いて見積もりを取るほうが早く結論が出ます。業者の選び方は廃車買取の記事、費用の内訳は廃車費用の記事、手続き全体の流れは廃車手続きの解説記事にまとめています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次